嗤うケダモノ

逃げ出したくても、男三人の力に敵うハズがない。

私はあっという間に、背もたれのない長椅子に押し倒された。

浴びせられるのは、嘲笑混じりの罵声と窓から差し込む月明かり。

おまえ、今までの女の中で一番チョロかったゾ
頭カラッポだろ、初めて会った男にホイホイ着いてくとか
どーせヤリマンだろ? 大人しくしてろって…

上着を剥ぎ取る男の手。
閉じた膝を割ってくる男の足。

どーしよう。

このままじゃ、パッド三枚盛りの秘密が暴かれてしまう。

いやいや、そんな問題じゃねーよ。

守ってきた純潔が、こんなクズ共に散らされてしまう。

‥‥‥自業自得デスヨネ。

ガキのクセに調子に乗って。
カッコばっかイッチョマエで。

世の中をナメてた。
男をナメてた。

チョロいと言われても、仕方ない。
ヤリマンだと思われても、仕方ない。
頭カラッポとか、まさにソレ。

うん。
自業自得デスヨネ。

自業自得なンだ…

…ケ…ド‥‥‥

やっぱイヤ────────!!

助けてぇぇぇぇぇ!!
ドラ●も─────ん!!

迫ってくる男の臭い息から顔を背けて心の叫びを上げた時、突然眩い光が向けられた。

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