嗤うケダモノ

頭を振って物思いから脱した日向は、気がかりそうな眼差しを由仁に向けた。


「私は平気です。
先輩こそ… その… 首…

本当にスミマセン…」


「ヒナが絞めたンじゃないでショー?
てか、ヒナになら絞められてもイーカモー☆」


ハードなプレイ的に?なんて、白い歯を見せた由仁がニヒヒと笑う。

もう…
ツッコむ気力も残ってねーよ。

いつも通りすぎる由仁になんだか可笑しくなった日向も、口元を綻ばせた。

それから、二人して倒れたままのアキに近づいて…


「良かった… 生きてる。」


「てか、寝てンじゃね?」


安堵に緩んだ顔を見合わせた。


「どーなったンでしょうか?」


日向がしゃがみこんだまま、首を傾げる。


「さぁ?
今のうちに杏子さん呼んじゃう?」


由仁も指で下唇を撫でながら、首を傾げる。


「その必要はないじゃろ。」


‥‥‥コレは、ダレ?

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