病まれても困るわー…
いった…
引きずられるように連れて行かれる私。
その後をせっせとついて来てくれる志麻と紀紗ちゃん。申し訳ないやらありがたいやら…
志麻(俺と紀紗でひよを守ってやんなきゃな…!)
紀紗(ひよを守らないとぉ(7割)決して、面白そう(2割)とか暇(1割)とかじゃないわよぉ…)
うなだれていると、紀紗ちゃんがそっと耳打ちしてきた。
『もしかしたら【春夏秋冬】の上に立つ奴らと会うかもしれないから、名前教えとくわ。今案内してるのが、
No.2の戸山秋俊(トヤマ アキトシ)
んで、同じクラスにいた
No.4の西森夏月(ニシモリ カヅキ)
これから会うかもしれない
No.3の佐々本千冬(ササモト チフユ)
そして一番関わっちゃいけないのが
No.1の東海道春(トウカイドウ ハル)
わかった?』
珍しく早口で教えてくれた。
その中のNo.1の東海道春さん。
確かこの人が私の名前言ってたの聞いたんだな、夏月くんは。
ってことは、トップに君臨する人が私に会いたいと…?
…
いや!ないないない‼︎‼︎
きっとない‼︎絶対ない‼︎
だって、オドオドしてるし、目立たないし、泣き虫だし、オドオドしてるし、どもって言いたいことうまく伝わらないし、あと…
とうじうじ考えていると、先輩が振り返った。
「着いた!ここが、俺らのたむろ場所!」
「ここ…が?」
「ここってよぉ…」
「宿直室…よねぇ」
連れて来られたのは一階の奥の教室で、プレートには【宿直室】と書かれていた。
「いや、ここは使われてない教室なんだ。前は教室だったんだけど、あまり広くないから宿直室に変わって、んで、色々あって、使われなくなったから、俺らで使わせてもらってるってわけ」