病まれても困るわー…

崩れ去って…


西森くんに教科書を見せるため、机をくっつける。
…なんか女子に睨まれてるような気がする。まあ西森くん身長は160センチしかなさそうだけど整った顔してるからね。
大きなクリクリした目、八重歯がかわいらしい。

あー…すごい睨まれて…いや!見ない見ない…!

てか見れない!


…それより、なんで名前知ってるのか聞いてみよう。
まぁ、多分「友達と話してるときそう呼んでたから〜」とかだろうけど、気になるし、一応、ね。

「あの…西森、くん」

「やだなぁ、夏月でいいよ〜。あ、【かづくん】でも、【なっくん】でも【なつくん】でもなんでもいいからねぇ」

「え、じ、じゃあ、か、夏月くん。名前言ってな…いのに、なんで私の、名前知って、るの?」

「そりゃあ…












ハル先輩が言ってたから〜」











…ハル……?









名前を聞いた瞬間、私は、非汗と震えが止まらなくなった…

同時に、小学生の頃を思い出した。

その時一番最初に思い出したのは…





無口無表情なのに、みんなから慕われていて、私をいじめていた中心人物で

みんなから





春(ハル)




と呼ばれていた子だった…






< 6 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop