鍵の付いた羽根たちに。Ⅰ
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俺の方に倒れてきたコイツ。
月城 梓を抱える。
ものすごい軽くてビックリしたが…
「チッ…
かっこつけてんじゃねぇよ、空遥。」
という悠利の一声で俺は
目をさました。
何気に楓も無言でニコニコしているが…
ブラックオーラ駄々漏れだ…
気に入らない。
そんな顔をしている。
俺だって気に入らない。
女は裏切りの化け物じゃねぇか…
悠利が肩入れし、
楓が一瞬でばれた。
その洞察力はただ者じゃねぇ。
ふっ…
裏切りの化け物でも
たまには探ってみんのも良いかもな。
此れからが楽しみになった…
その日、
月城が起きることはなかった。