鍵の付いた羽根たちに。Ⅰ


*********
 俺の方に倒れてきたコイツ。
月城 梓を抱える。

 ものすごい軽くてビックリしたが…
「チッ…
かっこつけてんじゃねぇよ、空遥。」

という悠利の一声で俺は
目をさました。

何気に楓も無言でニコニコしているが…
ブラックオーラ駄々漏れだ…

気に入らない。
そんな顔をしている。

俺だって気に入らない。

女は裏切りの化け物じゃねぇか…

悠利が肩入れし、
楓が一瞬でばれた。

その洞察力はただ者じゃねぇ。

ふっ…


裏切りの化け物でも
たまには探ってみんのも良いかもな。

此れからが楽しみになった…


その日、
月城が起きることはなかった。


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