鍵の付いた羽根たちに。Ⅰ
契約
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暗い…
此処は何処?
あぁ…
天に召されちゃったか。
けどどこか暖かい感覚がある…
懐かしいこの感覚。
家も名も、権力さえ要らないと感じた
あの場所のよう
けれど、いきなり寒気がしたと思えば、
そこにはアイツがいて、
私に言い出す。
ー『梓?』
愛しい______の声。
その回りには悠利と______と______とアイツ。
あぁどうしてだろう…
顔ははっきりするのに、
彼らの名前が出てこない。
遊んでた日々。
足掻いた日々。
楽しんだ日々。
でもそんな暖かい場所を壊したのは、
"私"だもんね…
私は1人、
暗闇で涙を流す。
私が僕を作り出して、
閉じ籠り現実から目をそらしてたことも。
僕がまた関わってしまった暴走族のことも。
僕はいずれ私のようにまた作り出してしまうのだろう。
それなら
"消えた方が良い。"