鍵の付いた羽根たちに。Ⅰ

契約



**********
暗い…

此処は何処?

あぁ…
天に召されちゃったか。

けどどこか暖かい感覚がある…

懐かしいこの感覚。


家も名も、権力さえ要らないと感じた
あの場所のよう

けれど、いきなり寒気がしたと思えば、
そこにはアイツがいて、
私に言い出す。

ー『梓?』

愛しい______の声。
その回りには悠利と______と______とアイツ。

あぁどうしてだろう…
顔ははっきりするのに、
彼らの名前が出てこない。

遊んでた日々。

足掻いた日々。

楽しんだ日々。

でもそんな暖かい場所を壊したのは、

"私"だもんね…

私は1人、
暗闇で涙を流す。

私が僕を作り出して、
閉じ籠り現実から目をそらしてたことも。

僕がまた関わってしまった暴走族のことも。

僕はいずれ私のようにまた作り出してしまうのだろう。

それなら
"消えた方が良い。"

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