鍵の付いた羽根たちに。Ⅰ
次の日。

*********
「いって参ります。」

憂鬱でしかたがない、
堅っ苦しい家を出る。

いつもはこのまま徒歩で女学院に
行くが…


今日は
車で送ってもらうことにした。

溜め息を漏らしながら
学校につくのを待つ。


「お嬢様。
大分お疲れのようで…」

「いつも通りで良い。
昂ちゃん。」

僕は昂ちゃんに
言う。

「そうでござんすか~
んじゃま~
なに溜め息漏らしてんだよ。」

「疲労だ。
疲労~」


そう疲労だ。
あのあと昨日急いで、
生徒会室を抜け出し、
門のところまで行くと、

生徒会役員がいて、(皇龍の)
鬼ごっこ。

まぁ50m5'03の僕には勝てなかったようだけれど…

そんなこんなで疲れたのです。
疲れました。

そんなことを昂ちゃん(運転手)
に伝えると、

「おもしろい考えがある。」

と言って黙りこんでしまった。

けれど何故だろう。
時折プププッという笑い声が聞こえる…

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