鍵の付いた羽根たちに。Ⅰ


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昨日。
久しぶりに鬼ごっこみたいなものをした。


「空遥…
帰られた。」

…逃げ道は全て塞いだ筈だったのに…

これだから…
これだから生きてないと楽しくない。

その足の速さは追いかけた俺にも分かった。

ポケットから煙草を取りだし、
火をつける。

すると肺に広がる煙。

良い度胸じゃねぇか…


俺たちはどんなときでも
どんなことになっても

梓。
お前を切り捨てることはないのに…

王道だが…
待ち伏せでもすっか…

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