鍵の付いた羽根たちに。Ⅰ


「紅蝶をしってんのか?」


やっぱりな質問。

面白味がないよな…
ホントに"高崎"には…

気が利く小説は別のことを突っ込むぞ?
作者もバカだからな…

アハハなんて現実逃避をし始めた僕。
周りから見たらかわいそうな子、
なんだろうか…

 それは…
嫌だな…

まぁ良いかな?

「質問に答えろ。」

真剣な顔をして問う高崎に、
僕は躍起になって言った。

「知ってるよ。
何度か会ったことがある。

幸せそうだったよ。」

余計なことをいった。
幸せそうだったよ…此れは、
私の昔のことだ…

幸せだったよ…
好きな仲間にかこまれて、
好きなことできて、
好きなやつできてさ…


でもそれも長くは続かなかったんだよな…

すべては"私"のせいで…


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