ナムストーンPART1

キーツカーン1

フルダ大学の医学生キーツ カーンは親の代から医者であった。
3人兄弟の末っ子がキーツである。

2人の兄も医者で2人とも独立してベルリンとハンブルグにいる。
実家はグリム童話で有名なゲッチンゲンだ。

両親はこのゲッチンゲンの町医者として今も開業している。
小児科内科が専門である。

ここで生まれたキーツは幼い頃から近くの森をさ迷い歩くのが好きだった。
二人の兄とは年が離れていたので厳格な父のもと医学書を学びながらも、

毎日何時間か森の中で心を癒していた。家の近くの森といっても
それはチューリンゲンの森へと続く里山の奥。

その入り口付近のうっそうとした原生林の森、
白雪姫や7人の小人が出てきそうな奥深い森である。
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