ナムストーンPART1
オサムオサナイ
僕の名前は小山内治(オサナイオサム)。京都府亀岡市にある私立大学の2年生である。
京都市右京区のマンションに、両親と妹との4人で暮らしている。通学はJRだ。
最近とても変な出来事に出くわして、というより、変な石に取り付かれて、
誰にも相談できずに一人悶々としている。
その石は一ヶ月ほど前に僕のズボンの右ポケットに入っていた。
入れた覚えがないのに勝手に入っていたというのが正確だろう。
形は栗形の半透明で色が変化する。光によって変化するのではなくて
自ら発色するのだ。熱はなくそれこそ石のようにつめたい。
かなりの硬度で落っことしても傷ひとつつかない。磁気を帯びているわけでもないのに、
いつのまにか消えたりしていてまた元通り右のポケットに収まっている。
もちろん手に触れたりできるのだが、それはどうも本人だけらしくて、
あるときロッカールームでこっそりと石を手にしていたら、
誰かが急に声をかけてきて、のぞこうとした瞬間にするりと手の間から落ちて
すっと消えた。見せたくても見せられないのだ。
京都市右京区のマンションに、両親と妹との4人で暮らしている。通学はJRだ。
最近とても変な出来事に出くわして、というより、変な石に取り付かれて、
誰にも相談できずに一人悶々としている。
その石は一ヶ月ほど前に僕のズボンの右ポケットに入っていた。
入れた覚えがないのに勝手に入っていたというのが正確だろう。
形は栗形の半透明で色が変化する。光によって変化するのではなくて
自ら発色するのだ。熱はなくそれこそ石のようにつめたい。
かなりの硬度で落っことしても傷ひとつつかない。磁気を帯びているわけでもないのに、
いつのまにか消えたりしていてまた元通り右のポケットに収まっている。
もちろん手に触れたりできるのだが、それはどうも本人だけらしくて、
あるときロッカールームでこっそりと石を手にしていたら、
誰かが急に声をかけてきて、のぞこうとした瞬間にするりと手の間から落ちて
すっと消えた。見せたくても見せられないのだ。