極上恋愛〜腹黒男子は危険です〜
「颯人先輩!!?」
この声は紛れもなく颯人先輩の声だ!!
さっきまで人混みの中にいたのにいつの間に私の側に来てたのだろう。
瞬間移動できるんだね、先輩。
「颯人先輩は忍者の末裔?」
「何、言ってんの?結花?」
首をかしげる私を不思議そうに見つめる颯人先輩。
その眼差しに鼻血が出そう。
「結花は可愛いなぁ。おバカなとことか」
「バッバカにしないでください!!」
颯人先輩は人の気なんて知らずに私から離れてにっこりと微笑む。
心臓がバクバクうるさい私は颯人先輩から視線をそらして何とか落ち着こうと試みた。