ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。
小ばかにしたような笑い声。
斜め後ろを振り向くと、さっきのイケメン顔がわたしを見ている。
な、なに…??
「…い、今、笑いましたか」
「…ん?うん、笑ったね」
ニコっと、反則級の笑顔を向けられる。
ただ、すこし小悪魔が入ったような、そんな笑い方だった。
「朝比奈さん、下の名前なんだっけ」
「え?」
下の、名前…?
「…ゆい、です。朝比奈 結」
「ゆい? ふーん…」
な、なに!?
本気で何なの!?このイケメンの考えてることが分からない!!
「…こども、だね」
コ ド モ ダ ネ 。
にや、と、こちらに向けられた笑顔は、さっきおじさんと話していた時には絶対見せなかった顔。
屈託のない笑顔なんかじゃなくて、ただわたしを「こども」とバカにしたような、今のこの人が放った言葉がぴったりな笑顔だった。
つまり、今わたしは、この人にバカにされたのだ。