ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。


「…こ、ども…?」



そんなこと、今までわたしに言ってきた人はいなかった。美佐子でさえ言わなかった。

それを、わたしは今出会って15分の人に言われた。


「こどもだよ。わがままだし。まぁ確かに衣装は自由だし、結ちゃんが間違ってるわけじゃないけどね」

「………」



はい、と

魔女の衣装を手渡された。

その時の長瀬さんの顔はさっきの優しい笑顔に戻っていて、さっきの笑いは何だったんだと言いたくなる。


「わがままだと、いつまでもお子ちゃまって言われるよ?俺から、ね」

「…な……!!!」


ハラワタ煮えくり返るって、きっとこのことだと思う。

くっそ、イケメンだからって調子に乗るな!
それに、わたしはサイトに書いてあったことをそのまま言っただけで、わがままなんか言ってない!!


「わたしは!サイト見てから絶対魔女の格好が良いって思って!」

「はいはい、分かった。ほら、仕事行くよ~」



むっかーーーーーーーー!!

なんなのコイツ!むかつく!!

人生最高のイケメンに出会ったのに、人生最悪なイケメンだった!!



あいつ………、




キ ラ イ … !!











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