ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。


【バイト2日目】 ~見直した、なんて言わない~



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「お、来たな、結ちゃん」

「……」


今日もドラキュラの格好をした長瀬さんは、ぶすくれたわたしにはお構いなしに笑いかけてきた。
今日もわたしは、コイツにバカにされながら過ごさなきゃいけないのか。


「おいおい、事務所はいったら『こんにちは』だろ?」

「…こんにちは」

「はぁ。まったく機嫌しだいのお嬢様だなぁ」

「…」


機嫌次第って…。誰がここまで怒らせてんのよ…。
意味わかんない。


わたしは衣装ケースを開けて、魔女の服に着替えた。

もう、いっそのこと顔の見えにくいカボチャにしようかな。
…いや、それはコイツの顔が見えるから意味ないんだ。

それより、何よりコイツの言いなりになるのが気に食わない。



「結ちゃん、もう時間だよ、お菓子もって」

「そんなこと分かってます」


なんなの、馴れ馴れしく「ゆいちゃん」なんて。








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