ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。
真大…。まひろ…。
って、わたしが呼び捨てにしてもいいの?
「俺も結って呼ぶし。苗字って呼ばれ慣れてないからムズムズすんだよね」
「…いいけど…」
「じゃあそういうことでよろしくな、結」
「…っ」
ゆい…。い、イケメンに呼び捨てされた…。
って!むかつく奴から呼ばれても何も嬉しくなんかないけど!
「…あれ、もしかして照れてる?」
「は!?て、照れてないし!」
「ツンデレか?ていうか、バイト2日目にしてもうタメ口かよ。いいけど」
真大なんかに敬語なんか使ってやるか!
良いならわざわざそんなこと突っ込まなくても良くない!?
本当にいちいちムカツク男だなー。
ニッと笑ったその顔には、なにもわたしを本気でいじめようなんて気はないように思える。
でも、なぜかイライラして、ムズムズして、くすぐったい気持ちになってしまった。
「まったく、中下さんもこんな生意気な子と一緒にするなんてひどいなぁ」
「な!だからケンカ売ってるの!?」
「だから違って!そんなピリピリすんなよな」
くっ…。
それより、あのジャ○おじさんみたいな人って、中下さんていうんだ…。