ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。
はっ……!!
「そうだ、ジャ○おじさんだ!!」
「は?なにが?」
そうだよ!
あのおじさん、何かのキャラクターに似てるなって思ってたんだけど、そうだジャ○おじさんだ!
「その中下さんって人!昨日会ったときになにかのキャラクターに似てるなって思ってたの!」
「へ、へぇ…」
そうだそうだ、頬がまあるい所とかそっくり!あーすっきりした!!
真大の態度にイライラしていたわたしは、そんな些細なことで気分は良好。
自分でも、こんなに単純な性格なのは得だと思う。
…でも、そんなとき、事件は起きた。
「うあぁ~!!ボクの風船が飛んで行っちゃった~!!」
「…!」
子供の声。近くにある噴水の近くにいた5歳くらいの男の子が、風船を手放してしまったらしく泣きわめいている。
ど、ど、どうしよう…。
「結、ちょっとこのスタンプ持ってて」
「え?」
アタフタしているわたしを差し置いて、真大はそのままカゴとスタンプをわたしに渡した。
なにをするのかと、そのままわたしの目は真大を追う。
すると180㎝ほどある真大の体は、いつもよりもっと大きくなってその鮮やかな赤い風船に追いついていた。