ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。


【バイト7日目】 ~自分を見つめなおして~


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真大に彼女がいるって知ってから数日。
まだあれから何回かバイトのシフトは入っていたけれど、あれから真大は何も話さなくなった。

わたしも聞かないし彼も話さない。


「ふあぁ~、今日は眠いなぁ」


…こんな大きなあくびをしているし、なんてのんきな人なんだろう。


わたしは相変わらず真大のことはメンドクサイ人だと思っているし、真大もわたしをからかうことをやめようとしない。


「また夜遅くまでゲームしてたんでしょ」

「違うよ。昨日は友達が家に来て一緒にDVD見てた」

「ほとんど一緒じゃん、それ!!」



今日は、もうスタンプラリーの仕事は終わっていた。

時間はいつも終わる時間である9時を回っていたけど、今日は残業でハロウィンのイルミネーションを増やさなくてはいけなくて。


それでこの男は、今の時間になってこんなにも眠そうなのだ。

…こどもみたい。






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