ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。


子どもとは言葉が通じにくい。自分の感情を一番の優先にしてしまうから。

「ママー…」

「うん、一緒に探そう?ね??」

「ママー!」


うううーん…。本当にわたしのことなんか見えてないんだろうな…。
こんな時って、どう対応してあげればいいんだろ?

…ぐるぐる、そんなことを考えていた時。


「おーっしゃ!兄ちゃんと姉ちゃんが一緒に探してやっから。そんな泣かなくていいぞ?な?」


横に立っていた真大が、その女の子を抱きかかえて笑った。

そこでやっと、女の子はわたしたちの方を見て涙を止めた。


「よし、泣き止んだ。えらいぞ」

「真大…」

「名前は?言えるか?」


女の子の涙をぬぐいながら、優しく聞いてあげる真大。
女の子の…ってか、子供の扱い方慣れてるな…。すごいなぁ。


「あ、あいこ…。ママと来たの…」

「あいこちゃんか~!そっかそっか。今からママ探そうな?良い子にしてるから、兄ちゃんが持ってる飴あげよっかな」

「ありがとう……」


そういうと真大は、どこに隠し持っていたのか、みかん味の飴を取り出してあいこちゃんの口に押し込んでいた。



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