ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。
それからあいこちゃんのママは、すぐに見つかった。
迷子センターに連れていくこともなく、近くをうろうろ探してたらすぐに飛んできてくれた。
お母さんって、そんなものだよね。
子どもは必死になって泣き叫ぶけど、ほんとにいなくなるお母さんなんていないって信じたい。
笑いながら去って行ったあいこちゃんは、わたしと真大に手を振ってくれた。
「はぁ~!でもほんとに良かったな!母親にすぐあえて」
「うん」
「子どもなんてあんなものだよな。母親がなんだかんだで一番なんだ」
「…」
真大、子供のこと良く知っているな。すごいな。
…すこしだけ、かっこいいなって、思っちゃった。
あいこちゃんが、羨ましい…って。
「…こども、慣れてるね」
「まーね。なんたって保育士目指してますから」
え!?保育士!?
「そうなの!?」
「あれ?言ってなかったっけ。俺、保育士志望。乳幼児教育科だよ?」
へー…。どうりで。そう言われると確かに全体の雰囲気は保育士さんって感じだなぁ。
「…だから、子供には優しいのか…」
「ん?なんか言った?」
むー…。わたしにはからかってばかりなのに。