ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。
「結がいたから、こんなに笑えるようになったんだよ」
「……」
「…次で終わりだからさ。なかなか言えないから今言っとく」
「……」
「ありがとな、結」
………真大……。
ほんとに…、元気になったの?
ほんとに、わたしが…。
わたしが、真大を元気にすることが出来たの…?
「…ま、ひろ……」
のどの奥が痛い。痛いよ。
「ん?…って、ゆい!?な、なに泣いて……」
「…っ………」
真大、すき。
好きすぎて、くるしいよ。
もう終わりなんて、いやだよ。
「…ゆい、」
頭に、温かい感触が走った。
一瞬だけ、流れていた涙が止まる。
真大の優しい手が、わたしの髪の上を撫でる。
それが優しすぎて、一瞬止まった涙はまた走り落ちていった。
「ゆい、俺……」
真大の手が、髪からそのまま頬に移った時。
ピリリリリリリ…ピリリリリリリ………
「……電話だ」
どくり……
と
心臓がまた、動いたんだ。