ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。
チーフのおじさんは、少し白髪の入った優しそうなふっくらとした男の人。
なにかに似てるな…。何だろう…。
アニメのキャラクターのような気がするな…。
「マニュアル読んできたなら大丈夫だね。実は君が入る少し前に入った先輩がいてね、君はその人と一緒にペアになって仕事をしてほしいんだ」
「…ペア、ですか」
ふーん…。
あの広い場所に1人はやっぱり寂しいから、誰かいてくれたら嬉しいけど…。
でも、先輩って。意地悪な人だったらいやだなぁ…。
なんとなく、やる気が落ちていた。
見たこともない人といきなり仕事をしろって言われたからかもしれない。
足元を見ちゃう。やだなぁ…。
「大丈夫。しっかりした青年だよ。長瀬君、ちょっと来て~」
え。青年…?
女の先輩じゃないの…?
「すみません中下さん…。呼びましたか?」
………!
き、来た……!!
「あぁ。あのね、今日から長瀬くんとペアで働いてもらうことになった朝比奈さんだ。いろいろ指導してやってくれ」
…………え…。
「え、俺っすか?指導って、俺入ってまだ一週間っすよ」
「大丈夫大丈夫、何とかなるって」
…………………。