ひねくれ者が集まって。
「ほら、教室着いたぞ。」

そう言うと羽月先生は私の頭を軽く叩いてから、戻って行った。

・・・なんなんだ。

いったい。

「あーっ!美華ちゃんっ!おかえりー!」

すると、救世主ならぬ日向登場。

「・・・ただいま。」

・・・。

疲れた。

「え?!ちょ、美華ちゃんどうしたの?!」

驚いている日向はほっときつつ、教室に入る。

「ちょ、美華ちゃーん!?」

・・・。

うるさい。

「日向、静かに。」

「え?なんで?」

うん。

さっきよりはマシになったかも。

「美華ちゃんおかえりなさい。」

蓮が、ふわりと笑って迎えてくれた。

「あ、うん。ただいま。」

蓮につられて、笑顔を貼り付ける。

あー・・・。

私、ちゃんと笑えてるかしら?

「どうかしたか?」

やっぱり。

颯にはばれちゃった。

「んー、あのゆりあの勢いに疲れちゃったかな?」

まあ、それも理由だし。

いいでしょ?

私は一生、誰にも言うつもりなんて無いんだから。

この嘘は、ゆるしてね。

「あー、あの子のテンションはすごいよねー・・・。」

え?

ちょ、日向?

急に遠くを見つめてるけど?!

大丈夫なの?!

というか、これに突っ込んでもいいのだろうか・・・。

「あのね、日向前に女装させられそうになったんだよ。」

蓮が思い出し笑いを含めながら笑った。

日向の女装・・・。

変じゃなくない?

いいなー。

私も見たかった。

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