ひねくれ者が集まって。
「日向。」

「んー?」

「そんなに俺に勉強教えて欲しいんだ。」

「・・・まさかー。」

日向、自業自得とはこのことね。

可哀想に。

蓮から送られてくる黒いオーラが半端じゃない。

私だったら速攻で謝り倒していると思う、多分。

しかも他の人もオーラが半端じゃない。

むしろヤバイ。

結構本気で。

・・・しょうがない。

助けてあげるか。

「あ、えっと、結局帰る話はどうなったの?・・・なんて。」

アハッと笑って誤魔化してみる。

いや、絶対に気持ち悪いだけだけど。

「・・・しょうがないな。」

え・・・。

なんで私蓮に呆れられてるんだろ。

と言うか私も怒られる?!

なんて内心焦っていると。

「早く行くぞ。馬鹿が。」

不意に、颯がそういった。

そして、私の手を引いて立ち上がらせた。

“馬鹿が”

なんて不器用な言葉とは裏腹に。

「うん。」

颯は、ひどく優しい顔をしていた。
< 107 / 144 >

この作品をシェア

pagetop