ひねくれ者が集まって。
「ちなみに今は6時ちょっと前だけど?」

え?!

蓮の言葉にハッとして時計を見ると、5時40分を指していた。

・・・楽しい時間って、過ぎるのが早いものね。

「もう、こんな時間。」

早い、な。

「もう帰るか?」

颯が聞いてくれた。

・・・ぶっきらぼうな言い方ね。

多分、今日が初対面だったら、絶対に私はこう思っていたわね。

“ここに居たら迷惑なのかしら”って。

今も、少し思いそうだったけれど。

でも、颯はたいがいこの表情だし。

気にしないでおく。

でも、あまり長居しても悪いし。

「ええ。じゃあ皆、また明日。」

5人を見渡して挨拶をしてから、スクールバッグを持って立ち上がる。

そして、それと同時に颯も立ち上がる。

・・・え?

「もしかして、今日も送ってくれちゃったりするの?」

いや、それはないでしょ。

昨日は初日だったからだろうし。

「・・・はぁ。」

「え?」

なんか、颯に思いっきりため息つかれた。

「言ったろ?華姫であるお前は、俺らで全力で守るって。」

・・・そうだった。

私は、華姫だ。

その証拠に、今日も左手の小指にはキラリと光る指輪がある。

「ありがとう。」

この指輪が、皆と繋がっている証拠なんだ。

繋がっている、証拠。

「分かったら早く行くぞ。」

「うん!」

その日は結局颯に家まで送ってもらい、私は珍しく安息の眠りについた。
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