ひねくれ者が集まって。
「でも、颯君って天才型じゃなかったー?」

・・・ええ?!

「・・・そう言えば。」

・・・マジか。

まぁ確かに。

天才型っぽい感じもするけど。

居たんだ、天才型。

「いいなー颯君。僕も天才型になりたかったー!!」

・・・私も。

私に足りないものって、それかしら?

“強運”

思い返せば今まで、運が良いのか悪いのか。

よく分からない人生だったわね。

けれど、今私は生きていて。

この瞬間、少しでも“嬉しい”、“楽しい”って思えているってことは。

少なくとも、いのちがあって良かったって事かしら?

「で、美華ちゃんは悪あがきしなくて良いの?」

悪あがき?

蓮の言葉に耳を疑う。

悪あがきってどう言うこと?

「日向は葵に山かけしてもらってるぞ?」

颯の言葉で日向を見ると、葵に言われた単語をノートに必死に書いている。

ああ、確かに悪あがきだわ。

「私は、いいわ。」

悪あがきなんてキャラじゃないし。

中途半端に変な知識をいれたくないから。

「そ。まぁ頑張れよ。」

颯はそう言って、私の頭をポンポンとたたく。

・・・なんか、子供扱いされてる気がする。

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