ひねくれ者が集まって。
「日向、本当に頭悪いの?!」

アルファベットを順番通りに書けないのに実験台にされたこと無いって・・・。

カンニングでもしない限り不可能だと思うのだけれど。

「羽月ちゃんは丸つけ適当なんだよねー。」

羽月ちゃんって。

いいのか?

まあ、私はいいんだけれども。

それより、丸つけ適当ってやっぱりダメじゃない?

仮にもテストなのに。

「だから、最初の文字さえあってれば丸なんだよね。」

蓮、それ笑って言うことじゃないから。

最初の文字さえあってればいいなんて・・・。

大方丸じゃないの。

「僕適当に書いても大体当たるんだよねー!」

・・・日向それ、当たってないから。

一般的には間違ってるから。

羽月先生の丸つけが適当なだけだから。

「でねー、僕前先生にここ間違ってるのに丸ついてまーすって言いに行ったんだけどー。」

え?

言いに行ったんだ。

えらいえらい。

大体そういうのって、隠しちゃう人多いから。

こういう事聞くと、やっぱり信じられるなって思う。

「羽月先生、『あー悪い。これ俺のミスだから合格でいいぞ』って言ってくれたのー!」

・・・それって、さ。

多分だけど、羽月先生の優しさ、よね?

口では実験台って言っておきながら、本当はそんな気さらさら無いのかも。

あくまで推測だけど。
< 124 / 144 >

この作品をシェア

pagetop