ひねくれ者が集まって。
「あー!!」

日向・・・うるさい!

「何?」

急に大きな声だして。

他の4人も驚いてるよ?

「美華ちゃん!」

パシッと私の腕をつかむ日向。

・・・え?

「行くよ?!」

「わっ、ちょっと!」

何で急に走り出してるの?!

というかどこに行くの?!

しかも他の4人は何を察したのか歩いてついてきてるし。

さっきまで一緒に驚いてたじゃない!

なんでそんなに臨機応変に対応できるのよ!

「階段あがるよ?!」

「っ?!」

すっごい速さで走る日向に、私は着いて行くだけで精一杯だ。

私を腕一本で引っ張りながらも、スピードを落とさない日向。

こういうところを見ると、やっぱり男なんだなって思う。

・・・でも。

「着いたー!」

「っ。速すぎっ。」

いくらなんでも疲れたし!

多分、さっきの走りが私の人生で最速の走りだと思う。

というかここ・・・。

「・・・屋上?」

ここに来るのは3回目ということもあって、薄々は気づいてたけど。

でも。

「何で屋上?」

2回目みたいにご飯の時間なワケないし。

もしかして、1回目みたいに大事な話があるとか?

「だってー、もうすぐ授業じゃん?」

「あ、うん。」

だから聞いてるんだけど・・・。
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