ひねくれ者が集まって。
「ようはサボりってことー。」

あ。

「葵。」

相変わらずゆら〜ってしてるのに。

他の3人よりも早く来てるし。

不思議なんだよなー。

・・・聞けないけど。

「もー、葵君なんで来るのー?せっかく美華ちゃんと二人っきりだったのにー!」

せっかく?!

せっかくって何?!

「だからでしょうに。思春期真っ只中の日向を美華ちゃんと二人っきりになんて出来ないでしょー?」

いや、私からすると葵の方が危ない気がする・・・。

「なっ!思春期真っ只中って・・・お前もじゃねーか!」

・・・ん?

今日向・・・お前って言った?

語尾・・・伸ばしてなかったことない?

なんか、ちょっと違和感、かも。

・・・口には出せないけど。

「・・・日向。」

ん?

「透?」

二番手は透か。

また意外な人が来たな。

「・・・ちょっと来て。」

透はそう言うと、ドアの向こうに消えて行った。

「うん。」

日向も追うように着いて行った。

その間、透は一度も振り返ら無かった。

・・・もし。

もし、日向が自分を拒否したらって考えていないんだろうな。

きっと、この二人の間には。

とっても強い絆と、大きな信頼があるんだろうな。

・・・そう思うと、羨ましい。

そして。

私も案外、恵まれているのかも。
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