ひねくれ者が集まって。
「行くぞ。」

「あ、うん。」

どんどん前へと進んでいく神崎颯。

だけど未だに腕は引かれたままだった。

神崎颯って・・・。

こんな人だったっけ?

もっと、近寄りがたい、とげとげした不陰気をもっていたきがする。

でも、この場所のおかげだろうか?

それが和らいでる。

きっとここは、みんなの心が安らげる。

そんな場所だ。

階段をあがり終わるとガチャっっと、神崎颯が黒いドアを開けた。

中に入って行くときまで、颯は私の手を放さなかった。
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