ひねくれ者が集まって。
~神崎颯side~

「そういうもの。だって、名前をもらえるってことは望まれて生まれてきたって事だもの。」

美華のこの言葉は、ここに居る人間全員の心の底に、刻み込まれただろう。

暴走族なんて。

普通に暮らしていて、なるはずがない。

ここに居る奴ら全員が‘普通’とは違うものを背負っているのだから。

俺だって・・・。

・・・でも。

もし俺が。

望まれて、生まれてきたのなら。

望まれて、名前をもらえたのなら。

こんなにうれしい事はない、と思う。

もし、なんて。

考えたくもなかった。

終わった後に、現実を突きつけられてしまうから。

でも。

今日は、うれしいと思った。

幸せだと思った。

何故か美華の言葉は、生きる希望を与えてくれたきがした。

~神崎颯side END~
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