ひねくれ者が集まって。
「じゃあ美華ちゃん。総長より華姫の証の指輪を。」

葵がそう言うと、颯に抱き上げられて、ステージにのぼららされた。

「これより小桜美華を華姫に任命する。」

颯の声が、全体に響き渡る。

「っ。はいっ。」

颯は私の左手を取り小指にワンピースと同じ、黒とピンクのラインストーンの着いた指輪をはめた。

・・・なんか、結婚式みたい。

なんて、場違いな事を考えてしまったりする。

「なんか、結婚式みたい・・・。」

日向がポツリと、私と同じ考えを述べる。

うん。

私も同意。

「じゃあ。」

颯がポツリと呟いたと思えば、唇に感じる、生暖かい温度。

え?

今、私・・・。

颯とキスしてる・・・?

突然すぎて、目を少し大きく見開いた。

その瞬間、やっと離れていった唇。
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