ひねくれ者が集まって。
・・・。

その質問の意味が解からない。

「小桜美華、ですけど?」

さっき言ったじゃない。

聴いてなかったの?

「あ?馬鹿だなお前。」

神崎颯に馬鹿にされた。

別にそこまでプライドか高いわけでもないし。

変に突っかかって話がそれても面倒だし。

スルーしとくけど。

「あの、もう少し具体的な質問をお願いしてもいいですか?」

正直言って全く質問の意図が見えないんだけど・・・。

「うーん・・・。実は君のことを少し調べさせて貰ったんだ。」

どうやら冬月蓮は出来るだけやわらかい口調で言っているようだ。

調べさせて貰ったって・・・ハッキングって事か。

別にはっきり言ってもらってかまわないのに。

何を今更気を使ってるのよ。

「だけど君に関しては年齢、性別、名前、生年月日しか出てこなかった。おかしいでしょ?一般人はもっと細かいところまで出てくるはずなのに。」

ああ。

それで。

「私は普通の女子高生じゃない。自分達にとって、都合の悪い人物かも。だったらこの女の事を聞き出さなくては・・・ってところかしら?」

大方、そんな様子でしょう?

「ピーンポーン。大正解!だからー、美華ちゃんのこと。教えてー?」

あ、これ計算だ。

海馬日向、上目遣いとうるうる瞳でお願い聞いてくれると思ってる。

他の人も‘これで落ちるだろ’みたいな顔をしている。

でも。

私はこんなものに騙されないし。

「どうして?あって間もない貴方達にそんなことを話さなくてはいけないの?」

全く。

非常識も華々しいわ。

「・・・頑固者、だな。」

まあ、嘘ではないかな。

一ノ瀬透。
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