【完】白衣とお菓子といたずらと
座っていた美沙の腕を掴み、引き寄せると、俺の上に覆いかぶさるように倒れこんできた。


「……たまには、この眺めもいいね」


俺が美沙を見上げるこの姿勢が新鮮だった。


これを狙ったわけじゃなくただ傍に来て欲しいだけだったけれど、これでよかったと思う。


「……私は嫌!」


彼女は嫌といいながらも、先程より頬を赤らめ、キョロキョロと挙動不審に目を合わせようとしない。そんな反応、抵抗には入らないよ。


右腕を伸ばし、彼女の後頭部に手を宛てて、彼女を引き寄せようとすると、急に彼女は抵抗をやめた。……キス、待ってくれてるんだろう。本当、可愛いな。


嬉しさがこみ上げてきた。


……ダメだ、もう我慢できない。


導かれるままに、彼女にキスをした。


少しずつ、俺に応えてくれる彼女が堪らない。
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