【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
五章 母の行方
ね、眠い…
会長の昨日の言葉がずっと気になっていて、全然眠れなかった---
キスの事?
…そんな事は全て忘れ去ってやったわ。
ボーっとする頭でヨロヨロと足を前に動かしながら、女子寮を出て学園へと向かう。
ダメだ…、
今日は休もう。
霧がかった頭でそう考えながら来た道を戻ろうとした…、ら?
あれ?
…今、一瞬見知った何かが見えた気がしたんだけど気のせい?
ギギッ、
と、首を動かしながら後ろを振り返ると---