【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
二章 帝星学園高等部


ここ帝星学園は、幼稚部・初等部・中等部・高等部・大学部のあるエスカレーター式の学園で殆どの生徒は皆、裕福な家庭のお坊ちゃま・お嬢様である。


つまりは金が莫大にかかる学園なのだ。



しかし、お金を持っているだけではこの学園には入れないのもまた事実。




偏差値の高いこの学園は頭脳もそれなりに良くなければ、ただお金があろうとこの学園に入学する事は許されない。




そんな頭脳明晰なお坊ちゃま・お嬢様達の通うこの学園の建築造形は、バロック建築を用いているという事はかなり有名な話し。


いや、話し…ではなく実際にそうなのである。



均整のとれた静的・理知的な構成の美しさをかもし出す造りとなっているこの学園。


見るもの全てを幻想的かつ魅了するのが、この学園の人気の一つと言えよう。




他にこの学園で一番忘れてはいけない事がもう一つある。


それは…、




中等部・高等部のみ全寮制である…と言う事だ。




つまり何が言いたいのかと言うと、


中等部・高等部の学園の生徒達は皆、寮に入ることを義務付けられている…と言う事である。


< 39 / 779 >

この作品をシェア

pagetop