【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
気になった私は机に突っ伏し、そしてみんなの会話へと耳を傾ける事にした。
「私、朝から一条様見ちゃったの~。素敵だったなぁー」
ウットリした口調で今だ興奮冷め止まないと言う、そんな女子の話しが耳に飛び込んできた。
一条…
この学園の会長であり昨夜、会ったばかりの一条蓮の顔を思い出す。
目立つ金髪に染め上げた、容姿端麗なあの男---
チーム内では金獅子と呼ばれているんだっけ。
それはまぁ、いいとして。
あいつに様付けって…、
会長ってモテルんだ---
フーンとと瞳を閉じながらもう一度、会長の姿を頭の中で思い出しそして納得した。