【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
綾香殿に何事もなければよいのですが---
後ろから二人の足音が聞こえてきた。
きっと先生と静香殿がついてきているのだろう。
皆でバラバラに綾香殿を探した方が良いはずなのに、それを言う時間さえも惜しく感じ今はただ綾香殿の姿を探す。
ガッシャァァァァン---
突然聞えたガラスの割れた音に、一同走っていた足を止める。
「あの音は?」
時政殿の呟きに皆顔を見合わせ、そして音のした方へと全速力で走った。
【玄武SIDE END】