【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
時は来た---
ボスがこの研究所内にいない今がチャンスだ。
ここのボディーガード達も大方倒したし、この研究所内で一番強いと言われていた巨大熊ももういない。
カツカツ---
エレベータで最上階まで上がった俺はそのまま廊下を歩き、ある部屋の前で立ち止まった。
ここが俺の最終目的地。
爆破さえしてしまえば、俺のやるべき事はもうなくなる。
後は俺がいつ死のうがもう関係ない。
ピッ---
俺の網膜を確認した扉がスッと開く。