【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
『キサマ覚えていろ。お前が生きている限りとことん追い込んで殺してやる』
「…楽しみにしている」
どうせ長くはない人生…。
それならばここで死を選ぶより、とことん生きてやるか?
そう思い、爆破ボタンの横にある緑色のスイッチを押した。
ピッ、
ウィーーーーン---
すると目の前に現れたのは、透明な球体のカプセル。
その中へと入る。
俺の身長より少し大きいそのカプセルは、入った瞬間すぐに閉じられた。
そしてカプセルは開いた床下を、滑るように落ちて行く。
暗い細道を斜めに下降したところで目の前に明るさを取り戻すと共に地面へと到着した。
結構、早く辿り着けたな---
そう思いながら自動で開いたカプセルから出て、歩き始める。