【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~


「綾香殿、ご無事で何よりでした」


「ありがと、章吾」


「章吾…。静香さんのケガは?」


「大丈夫です。出血は酷かったですがそれほどひどい怪我ではなかったので、一週間で退院出来るとの事です」



私と話していると、横から蓮が話しに加わってきた。



静香さんが怪我?


…どういう事なのだろうか?




「静香さん怪我をしたの?」


「わたしを庇う為、身を挺して銃の前に出てケガをいたしました」


「銃…って、もしかして黒服の?」


「そうです」



私の顔がサッと青ざめる。



それって私のせいって事だよね?


< 752 / 779 >

この作品をシェア

pagetop