【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~


「そっか。章吾、お幸せに」


「ありがとうございます」



律儀にも頭を下げてお礼を言う章吾の顔は、先程より更に真っ赤な顔だった。


そんな章吾に嬉しい気持ちで一杯になった。



良かったね、静香さん---




「今度お見舞いに行ってもいいかな?」


「綾香殿が来て下されば、静香殿も喜んでくれるでしょう。…それより蓮殿から全て、事情を聞きました」


「事情?」



まさか研究所の事とか、変身人間とかそこまでの話しじゃないよね?


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