【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
「九門の苗字にはなれたか?」
「だいぶね」
「苗字が変わって周りの皆にすげぇ驚かれたって聞いたが、今は落ち着いているみたいだな」
「うん。特に双子だって言った時の皆の反応は凄かったよ」
ははっ…と、その時の事を思い出して笑ってしまった。
そうです。
実は蓮が言っているように、私の苗字が『東條』から『九門』に変わりました。
良牙と苗字が一緒になった事により、双子としての絆も強くなった気がする。
「その髪型になった時も周りのヤツラ驚いてたな」
「んー…。そう…だね」
短くなった前髪をサラッと摘み、少しだけ視界に入る前髪を見た。