【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
お兄ちゃんの後に続いてリビングに入ったあたし。
「あ、ありがと。」
「いいよ。あ、朝ご飯食べな。作ってあるから。」
「うん。いただきまーす」
……っていうより、今、5時だけど、
お兄ちゃん何時から起きて朝ご飯作ったのかな……
「うわ、ウマい……」
こんな手の凝った朝ご飯、
短時間じゃできないよ……
「当たり前だろ?」
「あぁあ。修学旅行は楽しみだけど、
お兄ちゃんのご飯が食べられないのは嫌だな~」
「嬉しいこと言ってくれるじゃん。舞衣!」
「うん、だってお兄ちゃんのご飯大好きだからね!」
「ふ、そんなこと言ってる前に早くしないと遅刻するぞ。」
「うわ!!やばっ!!遅刻する~!」
あたしは急いで残りのご飯を食べた。