【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
え?
「そんな顔をしているときは
俺の事を心配してる顔だ。」
気づいてたの……??
あたしが蒼の事心配してたこと……
「俺、最近体調がよくなかったんだ。
でも、今は平気だし舞衣の顔見ればそんなものも吹っ飛んでく。
舞衣が心配することなんてないよ。」
そう優しく声をかけてくれた蒼。
「でもっ……」
「しーっ」
あたしの唇に人差し指を当ててそう言った蒼。
「もう時間だな。最後にどこ行く?
ここは観覧車とお化け屋敷が有名だよな。
お化け屋敷行くか?」
え?
「いやいや!!絶対に嫌だ!!」
あたしは大きく左右に首を振って拒否した。