【完】イチョウ~あたしは幸せでした~







家の電気や、車のライトが光っていて1月の澄んだ夜空に輝く。



それはとても幻想的で、あたしの頬を一筋のしずくが伝った。





「舞衣……??」



「綺麗だね……。」



「うん。」



蒼はあたしの隣に座り、肩を抱き寄せた。



蒼の手があたしの肩に回ると心臓の音がさらに大きくなった。




「蒼……?」


「……」




突然静かになった隣を見ると蒼は寝息を立てていた。




「また寝てる……」



どこでも寝るんだね……




「ふふっ」




少しその光景が微笑ましくてつい笑ってしまった。




< 193 / 396 >

この作品をシェア

pagetop