【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
そしてあたしは笑っている2人を背に蒼の元に向かった。
さっきのメールには続きがあって……
【旅館の非常階段で待ってる。】
って書いてあったから非常階段に来てみたけど、
ここであってる??
あたしは非常階段と書かれた扉を開けた。
「あ、蒼……居た……」
「舞衣……」
蒼はあたしを力いっぱい抱きしめた。
そしてキスも。
「ねえ。蒼、なんで今日だったの?」
「俺の誕生日だから。舞衣と居たくて。」
耳元で囁かれて、
“ドキンドキン”
心臓が高鳴る。