【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
「い!!蒼!!大丈夫か?」
親父……
――………
目を開けるとそこは病室だった。
「大丈夫……」
「蒼、いいか、よく聞けよ。」
俺の寝ているベッドの周りに
母さん、泣いてる姉貴、親父に信也さん。
親父はいつもの優しい顔では無く、
少し怖い、真剣な顔をして重そうな口を開いた。
「めまいや頭痛の原因は、脳の腫瘍だ。」
ーーー…え?
は?
なに言ってんだよ。親父……
しゅよう…?何それ…?