【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
線香花火*
あれから時が経ち、約束していた日が来た。
「よし!!後は桜井だけだね!」
と、星宮高校前で指さし確認を行う新谷くん。
蒼……嫌がらないかな……
来たときあたしたちが居て……
「桐谷さん、心配しなくていいって。
桜井そこまで心狭くないよ!安心しな……」
「う、ん……」
新谷くんになぐさめられて少し心が落ち着いた。
でも、心配しないなんてできない……
蒼が嫌だったらって考えたら苦しいんだ……
下を向いて自分の靴を眺めていると
大好きな人の声が聞こえた。
「新谷……ってなんでお前らまで居んの?」
この声怒ってる……?
顔をあげることができない……