【完】イチョウ~あたしは幸せでした~







「舞衣……」


「桜井、自分の気持ちを言えよ。
舞衣は言ったぞ。」



コウくんがそう蒼に言った。




「……舞衣、俺でいいのか?
俺、死ぬんだぞ?
それでもいいのか?」



あたしはコクンと頷いた。




「蒼がいい……蒼じゃなきゃ……」




「舞衣……ありがと……
もう一度彼女になってください。」




蒼はあたしを抱きしめながらそう言った。





蒼が死んじゃう事実を知って動揺してるし理解が完璧にできてないし。



これからはきっと泣かない。






「舞衣泣くな。」



「うんっ!!あたし泣かない!!笑う!!約束した!!
ずっと一緒に居るって。笑うから!!」




あたしは涙を乱雑に手の甲で拭きながら言った。





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